電子辞書と辞書

 2009-11-13
こんにちは。
NPO法人 国際教育振興協会 英語推進委員会です。

近年、公教育、民間教育に関わらず、英語の授業もずいぶん様変わりしてきました。
昔は、チョークの粉を散布させながら先生が一生懸命に板書をしていたものですが、最近では、CDプレーヤー、DVD、電子黒板など機器を使いながらインタラクティブな授業が実施されています。

生徒もまた、手垢が一杯の手持ちの辞書で、わからない単語を訳していたものですが、今では、電子辞書でものの1秒でお目当ての単語が探し出せるようになりました。

今回は、そんな今だからこそ新鮮な昔ながらの辞書を使った大会をご紹介します。

台湾の南、台南立徳大学で、「英文辞書引き大会」というものが行われました。
台湾でも最近の学生は電子辞書に慣れていて、昔ながらの英語辞書を引くことはほとんどありません。ですので、今回の大会は参加した学生にとって非常に貴重な経験となったようです。
学生たちは、すでに埃のかぶった辞書を探してきて、この大会に参加しました。

「さーっ、さーっ」と音のする教室には、独特の緊張感が生まれていたそうです。
私も常に名刺サイズの小さな電子辞書を持ち歩いていますので、すっかり昔の辞書を使用することはなくなってしまいましたが、紙の辞書には紙の辞書の良さがあったと改めて思います。

一番の良さは、思いもしない言葉との出会いです。
電子辞書では、画面が小さいこともありますし、調べた言葉の意味の画面から目が他に移ることはまれです。
辞書イメージ

一方紙の辞書では、調べた言葉はもちろん、その類語、なども自然と目に入って、こんな「表現をするんだ」そんな思いがけない出会いがありました。

またこれは単純に辞書の大きさや種類によりますが、例文は紙の辞書のほうが豊富だったような気がします。(これは、単純に気のせいかもしれませんが・笑)

最近では、中学生でも電子辞書を持つことが多くなってきていますので、皆さんの学校、教室でも昔ながらの辞書を使った「辞書引き大会」というものを企画してみても新鮮かもしれませんね。

ニュースは台湾の「中廣新聞網」から

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音読の効用

 2009-10-28
音読の効用

語学学習での音読の効用ははかりしれません。私ごとで恐縮ですが、30年近く前にスペイン語を大学で学びました。しかし、卒業後、仕事でもプライベートでもスペイン語を使う機会は、スペイン旅行をしたときぐらいで、すっかり忘れてしまいました。しかしながら、演劇サークルで繰り返し読んだ台本は今でも30分程度なら口からすらすらと台詞が飛び出してきます。30年、スペイン語をまったく勉強していなかったにもかかわらずです。それはなぜなのでしょうか。今振り返ってみますと、それは「音読」にあったと思います。

さて、音読ですが、意味を理解した上で、感情移入して読むわけで、すらすら単調に読んでも効果はあまりないと思います。今は、CDやDVDがあり、ネイティブの話すきれいな発音のお手本があり、それをベースに繰り返し音読練習をすることができます。

私が英語を指導するときに行う方法を一つご紹介します。これは、英検のクラス(準2級)を担当したときに、ある生徒から、「先生、スピードが速くてぜんぜん聞き取れません。どうしたらこのスピードについて行けるでしょうか」と質問がありました。そのときに思いついたのが、CDのスピードよりも速く音読することでした。ステップは以下の通りです。一回の音読は3行程度にします。

STEP1:スクリプトを見ずにCDを1回聞く。
STEP2:スクリプトを見ながらCDを1回聞く。
STEP3:スクリプトを見ながら数回読む。
STEP4:CDと同じスピードでスクリプトを読む。
STEP5:意識してCDよりも速いスピードでスクリプトを読む。
STEP6:スクリプトを見ずにCDを聞く。

STEP1からSTEP6の所要時間は10分程度です。実際の授業でこれを行ったところ、10分前までは速いと感じていた生徒が10分後には遅いと感じました。わずか10分の音読の効果は絶大です。皆さんも試されたらいかがでしょう。音読は語学学習の基礎です。

次回もお楽しみに。

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ALT問題を考える

 2009-09-08
ここ数ヶ月自治体を回り、小学校の英語活動の実態調査を行っています。小学校英語活動の活動と大きなものにALTとのコミュニケーション、特に「打ち合わせ時間がない」というものがあります。ひどい場合には、職員室から教室に移動する数分が打ち合わせになるといいます。担任の先生とALTとのTeam Teachingで指導するのが小学校英語の基本的なスタンスです。しかし、これでは十分効果のある指導はできないのではないでしょうか。

それに加えて、昨今マスコミでも取り上げられているALTの質の問題があります。ALTは大きくJETプログラムという国が関わるALTと民間派遣の二つに分かれます。今問題となっているのが民間派遣のALTです。ALTの採用については、各都道府県の自治体に決定権があります。多くの自治体では、「質」よりも「金額」によって、ALT派遣業者を決めています。一円でも安い金額を優先した採用になっています。こうしたことが昨今エスカレートしており、こうしたことが質の低下に繋がっています。平気で遅刻・欠席・早退・欠勤するといったALTもいるようです。年間契約にも関わらず、途中帰国するケースもあります。これは、一方的な見方になりますが、ALTからの立場も大切です。私の友人のALTに聞きましたところ、不況のあおりを受けて、支払い額の削減、また入札で一円でも安くということで、さらにカットといった実態があります。これでは、ALTのモチベーションも上がりません。悪循環です。ある一定の基準(質・金額)を崩さないことが重要でしょう。

ALTは、教育に携わる立場にあるわけで、スキル向上は絶対条件です。そもそも「英語が話せるからといって、英語が指導できる」わけではないのです。研修も十分に行われず、教壇に立っているALTがなんと多いでしょう。よりよい授業を目指すのあれば、それなりの予算とALTの質の確保は不可欠でしょう。

では、また次回。

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