杉並区立和田中学校 英語Aコース修了
2007-11-27
東京都杉並区立和田中学校(藤原和博校長)の英語A(アドベンチャー)コースは、3年生の10月の英検で準2級合格を目標とした選択コースです。NPO法人国際教育振興協会 英語教育推進委員会が、毎週土曜日に3コマ(1コマ45分)授業を実施してきました。2006年1月にスタートした英語Aコースも11月17日をもってコースを修了することになりました。結果は、準2級合格者11名。
和田中学校では、希望すれば、英語Aコースを含め、週8コマ英語の授業を受けることができます。これは私立中学校以上のコマ数です。和田中学校は、英語Aコース、「よのなか」科、土曜日寺子屋コースなど、ユニークな取り組みをしている地域に根ざした私立を超えた公立中学校として、全国に知れ渡っています。こうした学校で授業を担当させていただいたこと、大変貴重な経験をすることができました。
藤原和博校長先生をはじめ、地域本部の方々、財団法人日本英語検定協会、保護者の皆様に大変お世話になりました。この場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました。


生徒たちも本当にがんばってくれました。部活、学内行事、習い事との両立とモチベーションを維持することが難しい状況下にありながら、受講を続けてくれました。準2級に合格した生徒のほとんどがハードルのかなり高い2級に果敢に挑んでくれました。17日の修了式には、高校で1級を取ります、と自信に満ちた口調でスピーチしてくれた生徒もいました。
英検、という生徒にとって明確な目標がなければ、ここまで英語Aコースの受講を続けられなかったと思います。英検の合格というゴールを目指す過程で、なぜ、4技能(聞く・話す・読む・書く)のトレーニングと基本となる語彙のトレーニングが必要なのか、あるいは準2級を受検して不合格になった原因は○○の力が不足していたからと、生徒自らが実体験することの意義は大変大きいと思います。彼らは、単なる「合格」というハードルを飛び越えることだけに一喜一憂するのではなく、英検の学習を通じて、忍耐力・集中力・自力更生といった「生きる力」を培ってきたはずです。彼らは、これからも英検に挑戦し続けると思います。
英語AコースのAは「Adventure」 のAです。彼らはこれからもわくわくするような冒険をしていくでしょう。修了式に彼らに送った言葉です。
平坦な道を行けば、平凡な景色しか見えない
山あり谷ありの道は辛く険しい
しかし、そこには素晴らしい景色が君を待っている
これからも様々なことに挑み続けて欲しいものです。
研修が子どもたちの学力を変える! Part2
2007-11-22
今回は、児童英語教師の研修会ついて考えたいと思います。
今までに児童英語教師向けの研修会に多く参加したことがありますが、研修内容は大きく2つのカテゴリーに分かれます。一つはアクティビティーを中心とした研修会、もう一つはアカデミックな研究発表です。前者は、授業ですぐに使える具体的なものを扱うので、指導者にとっては有益な情報といえます。後者は、データに裏打ちされた実践事例報告なので、そのまますぐ授業に活かせませんが、今後の授業運営やカリキュラム作成等に関して資料として参考になります。
NPO法人国際教育振興協会 英語教育推進委員会では、小学校の先生方、自治体向けの研修会や、「プロ英語教師育成カレッジ」と銘打った公教育・民間教育を問わず広く英語教育に携わっていらっしゃる先生方向けの研修会を実施してきました。私どもの研修会も基本的には上記の2つの研修内容を網羅していますが、それ以外に、「理論」をベースとした「実践」トレーニングという観点から、意識的に理論的な部分を取り上げてきました。
例えば、アクティビティーを行う際に、目的、到達目標、結果、評価、といった部分が理論に裏打ちされた実践になっているか、という点を研修の中に盛り込むのです。闇雲に「楽しいだけ」のアクティビティーを行っても教育的効果は薄いと言わざるを得ません。別の例を挙げれば、学習者の学習意欲を高める必要性は誰もが認めることですが、学習者がどんな時に学習意欲が高まるのか、そのためにはどのような方法が効果的なのか、分析・検証し、実際の教室活動に取り入れる、というステップを踏む必要があります。
NPO法人国際教育振興協会 英語教育推進委員会では、研修会に参加された先生方の声や他の研修会を通じ、以前から理論と実践の両面をカバーできる研修プログラムの必要性を感じていました。それを具現化したものが、Teyl−JAPAN(Teaching English to Young Learners ジュニア英語プロ教師養成講座というオンライン版の研修プログラムです。Teyl−JAPANは、J-SHINEの認定コースとして認可されています。J-SHINE認定コースの中で唯一、オンラインのみで資格取得(受講開始から修了まで学習できる)研修プログラムです。
Teyl−JAPANでは、「子どもとは何か」という根本的な部分から学習を開始し、第二習得のメカニズムやクラス運営に必要な要素といった「理論編」と、具体的な指導テクニックの「実践編」をバランスよく学んでいきます。Teyl−JAPANのコンテンツは、オンラインのメリットを活かした常に最新の情報ですので、これから児童英語教師を目指される方はもちろん、現職の先生方にとっても新たな発見があるでしょう。
研修の質と量が子どもたちの学力を変えます。子どもたちの学力を高める特効薬といったものはありません。地道に研修を続けること、常に学び続けることこそが、日々変わる教育情勢に対応できる免疫となるはずです。精進したいものです
研修が子どもたちの学習を変える! Part1
2007-11-19
今回は、教師の研修について考えたいと思います。昨今、子どもの学力の低下がクローズアップされ過ぎています。学習内容の削減、ゆとり教育の弊害と片付けてしまうのは簡単なことです。しかしながら、一方において、学習者である子どもたちを指導する側の教師の指導力はどうでしょうか。
1980年代までは日本の教育は世界最高水準と言われていました。それは、教師の指導力があったからからです。OECDのPISAの「生徒の学力到達度調査結果」によると、そのトップはフィンランドです。フィンランドでは小学校の担任教師は全て大学修士課程修了者で、さらにその中から適格者が厳選され、また、特定の教材もなく、教師の教務力に因るところが大きいと言えます。アメリカの教師も多くが修士号を取得しています。日本の教師で修士号を取得している小学校教諭がどれだけいるでしょうか。
研修にどれだけ時間を割くか、これが子どもたちの学力にどれだけ影響を与えるか、といことを考えると、研修時間は1分でも多い方が良いと思います。例えば、日本語教師養成講座では420時間(理論と実践)が、最低のラインです。外国人に日本語を教えるためには、最低この程度の時間が必要ということですね。
研修の形も集合研修、レポート形式、最近ではオンライン研修、自分の授業をビデオに納めるなどさまざまな形態がありますが、定期的な研修が絶対的に必要です。30年間同じ指導法では通用しません。時代に合った指導を行うためには、日々是学習です。
次回は、児童英語教師の研修会について触れたいと思います。お楽しみに。
韓国教育事情 Part3
2007-11-12
韓国教育事情Part3では、訪問した韓国の学習塾・予備校についてレポートします。韓国の大手の学習塾、大一学院(http://www.daeilacademy.net)

大一学院は、専門化教育プログラムと体系的な学習システムをもった小学生から浪人生までの教育専門機関です。大一学院の「大一」は大韓民国で一番大きな塾を目指す、という意味だそうです。創立38年、生徒数は4万名と推定されます。
前回ご紹介したPAGODA学院と同様に、大一学院の本部も教育熱が最も高いと言われる新興都市の江南(カンナム)地区に位置し、その他にソウル市内に数校舎、また、ソウル郊外には素晴らしい環境の中建てられた寄宿舎もあります。日本と違い1教場あたり数千人の生徒がいます。

大一学院では、ソウル大学や高麗大学などの有名大学に合格するための秘法として、Dream(目標)⇒Strategy(戦略)⇒Time Management(時間管理)⇒Do(実施)⇒Feed-back(フィードバック)の一連のサイクルにおいて指導を行っています。生徒がいかに「学習することを習慣化できるか」という部分に焦点を当て、「より効率的に学習できる方法を指導する学院!」をモットーにしています。
今回訪問したのは、本社ビルで、浪人生の自習風景、英語教室、耳の不自由な生徒のための特別教室、幼児教室(美術)、理数教室を見学しました。特に英語教室の、幼児コースからTOEICやTOEFLコース、リーディング、ライティングコース等の充実ぶりは目を見張るものがありました。英語を学びたくなる学習環境の演出は日本も大いに学ぶべき点だと思いました。また、理数教室にも驚きました。空間把握能力を養うために手作りの数十種類の立体模型、それを手品師のように使いこなすカリスマ教師のデモ、と大一学院が英数に力を入れていることがわかりました。
また、受付も日本と違う点です。ホテルのフロントを思わせる受付にスタッフの対応を見ていて、生徒管理、相談などのオペレーションシステムがしっかりしているという印象を持ちました。

これで、韓国教育事情はいったん終了となります。韓国の教育熱は凄まじいものがあります。今後もまた韓国教育事情をブログでご紹介したいと思います。
韓国教育事情 Part2
2007-11-05
韓国教育事情Part2では、韓国の語学学校についてレポートします。生徒55万人!
韓国の最大手の語学学校
―PAGODA語学院(http://www.pagoda21.com/)
PAGODA語学院は、1969年に設立され、民間の語学学校としてはかなり歴史が長く、生徒数は55万名、教師数1200名、校舎数24箇所、と国内最大手です。
韓国の教育熱が最も高いと言われる新興都市の江南(カンナム)地区(日本だと銀座の一等地のような場所)に20階建ての本社ビルがあり、そのことからも、PAGODA語学院がどのくらいの規模かが容易に想像出来ます。

学院の核となっているのは、成人用の語学院、小学校から高校のジュニア学院、語学関連の出版部門、雑誌(Guideposts 韓国語と英語で書かれている )の4部門、その他、オンライン教育、ダイレクト英語(1対1の個別指導)、言語教育研究所3部門があり、理論と実践の両方を重視した、まさに総合語学ランドといった様相を呈しています。特に英語コースは定評があり、TOEIC、TOEFL、IELTS、GREなどのテスト対策コース、英会話、英文法、英作文などのコースが充実しています。その他、日本語、中国語などが人気があり、ロシア語、スペイン語などの外国語も学ぶことができます。
授業は基本的に月曜日〜金曜日まで週5回、オプションコースを受講すると週7日も可能とのことです。驚いたことに、早朝6:50(会社に行く前)からビジネスマン向けの授業もあります。語学学習は1日8時間で週1回の学習よりも、毎日1時間を週7日学習する方が効果的と言われますが、日本の語学学校では想像出来ない授業時間数です。語学をモノにするにはこのくらい学習しなければ、という熱情が感じられます。
私共が9時過ぎに学院に着くと、その時間には既に多くの学生・浪人生が熱心に学んでいました。生徒数が多いことから、1クラス50人〜100人を想定していましたが、集団の最大人数は10〜15名程度、また、1対1の個別指導も人気があり、個室(窓付き)で熱心に学ぶ生徒の表情が印象的でした。日本語クラスのフロアは、受付から教室にいたるまで、日本文化をモチーフにした飾りつけで学習環境を整えています。一つ一つの教室空間は明るく、きれいで、壁全面ホワイトボードで、プロジェクターなどの設備も完備されていました。その他にもイベントホールが2〜3あり、訪問した日はハロウイーンのパーティーがあるということで広いホールがきれいに飾られていました。特に素晴らしかったのが、30畳ほどの最新の設備を有する本格的なスタジオで、そこではeラーニング用の授業撮影が行われていました。
韓国教育事情Part1でも触れましたが、これほどまでに語学学習が盛んなのは、語学ができなければ、いい会社に就職できない、また語学ができれば高収入につながるという図式があります。韓国の語学熱は社会情勢の急激な変容がない限り当分は続くでしょう。
訪問当日は、普段多忙でほとんどお目にかかれないという高会長が、PAGODA語学院本社ビル内を丁寧に案内してくださいました。高会長は現在64歳、しかし実際、20歳は若く見えます。実は、高会長は身体があまり強くなく、それでもヒマラヤ登山をし、見事登頂に成功されたというご経験をお持ちで、そのご自分のヒマラヤ登山のご経験を学院経営の理念にし、「成せば成る!」をモットーにしています。帰国前には、高会長より「私のような者でも頑張れば、ヒマラヤに上ることができたのだから、これから韓国社会を担っていく若者なら何でもできるはず、大いに期待している。」というメッセージをいただきました。
超一流の語学学校から学ぶことは非常に多く、今回の見学は私にとって良い勉強になりました。
次回は訪問した学習塾についてレポートします。ぜひお楽しみに!
**********************************************************
メルマガ登録はこちらから・・・
http://www.teyl-j.org/npomailmaga/NPO_mailmgze.html
**********************************************************





