小学校英語に対する保護者の意識
2008-05-26
2011年からの小学校英語必修化の動きの中で、保護者の意識調査結果が、社団法人日本PTA全国協議会http://www.nippon-pta.or.jp/から「教育に関する保護者の意識調査報告書」が発表されました。
まず、「あなたは小学校での英語活動(年間35単位時間、週1コマ程度)導入による効果が実際に挙がるかどうかについてどのように思いますか。」という質問に対して、以下の回答が得られました。

保護者全体の4割が小学校英語に期待していない、という回答を多いとみるか、少ないと見るかは分かれるところです。ちなみに私は、この数値は少ないと思います。決してネガティブな考えではなく、指導者の問題、地域格差(温度差)、予算、指導法などの現状の課題を鑑みた場合、保護者の6割近くが期待しているというのは逆に驚きです。

次に、【英語活動導入に次に期待すること】についての保護者全体の回答ですが、興味深い点は、期待していると答えた保護者の回答のトップが「英語が好きになる」という点です。これには、小学校から英語を入れるからには、「うちの子を英語嫌いにさせないで欲しい」という願いがあるわけですね。一方、「発音や聞き取りがうまくできるようになる」の期待度(%)が低いのは、週1回程度の英語活動で身につくスキルに過剰な期待を持っていない点、それから指導者への不安感の表示と考えられます。
最後に、「あなたは小学校での英語活動が実効を挙げるための条件整備は何が必要だと思いますか。」という質問に対して、以下の回答が得られました。

英語活動の実効を挙げるための条件の筆頭に担任教員の研修が挙がっています。教材などのツールの充実もありますが、学生や地域人材のサポート体制が必要という回答があります。これは多忙な担任教員をサポートする人材が絶対に必要ということでしょう。ALT、JTEなどによるティームティーチングを文科省も推奨している理由がここにあります。J-SHINEからの情報ですが、平成23年度からの必修化に向け、5、6年生の確保すべき地域サポーターの数は、5,800人あまりになるそうです。現状において、小学校英語に期待する保護者は6割余りですが、指導者の育成、教材等の条件整備が整えば、この数値は上昇するでしょう。今着手すべき最大の課題は、この条件整備と言えましょう。
■粋な英語フレーズ
・試行錯誤することは重要だ。
Learning by mistakes is important.
日本人の通じない英語 Part2
2008-05-20
前回に引き続き、「日本人の通じない英語」をお届けします。今回は、発音が悪く誤解された例をご紹介します。
私ごとで恐縮ですが、アメリカ滞在中にバーでトニックウォーターを注文した際のエピソードです。
私:“Tonic water, please.” (トニックウォーターください。)
バーテン:You want a long distance call? (長距離電話をかけたいんですか。)
私:No. What I want to drink is Tonic water. (いいえ、私はトニックウォーターが飲みたいんです。)
バーテン:Oh, I got it. (ああ、そうでしたか。)
皆さん、このやり取りお分かりになりますか。私は、トニックウォーターがほしかったわけですが、「長距離電話」とは?私の言った“Tonic water.”が、どうやらバーテンには“Twenty quarters.”に聞こえたようです。quarterはアメリカでは25セント(硬貨)ですね。すなわち、「25セント硬貨20枚ください。」と聞こえたというわけです。皆さんも早口で“Tonic water”と“Twenty quarters.”と言い比べてみてください。発音が似ていますよね。“Tonic”の母音の「o」をアメリカ英語ではタニックのように「ア」と発音しますね。イギリス英語だったらたぶん通じたのではないでしょうか。これは、冗談のような本当の話です。
上記のエピソードのように冗談ですめばいいのですが、これが大切なビジネスの商談や、多くの人の前でのスピーチでの間違いだとしたら、やはり問題ですね。
皆さんからの通じない英語のご経験をお待ちしています。また、機会がありましたら、こうしたおもしろいエピソードをご紹介したいと思います。では次回は、世界の文化編です。お楽しみに。
■粋な英語フレーズ
・彼女は几帳面な人だ。
She is a methodical person.
日本人の通じない英語 Part1
2008-05-14
今回は、皆様も経験があると思いますが、「日本人の通じない英語」を2回にわたって考えたいと思います。日本人の英語が通じない理由には、カタカナ英語の問題、LやRの発音の問題、文法の問題などがあります。
カタカナ英語ですが、これは、外来語の知識があるために間違うケースです。日本語の中の外来語の9割以上が英語です。私たちは、普段から外来語として「英語」をたくさん使っているわけですね。しかしながら、その外来語が英語であっても、別の意味で使っていることが多いと思います。以下の例は、以前友人がハワイに行ったときにビデオに収めてきた通じない英語のお笑い版です。
中年の夫婦がハワイ旅行に行って、お土産屋で奥さんが店員に “I want a trainer”.と言います。はじめ店員はきょとんとした顔をして、暫くして、OK、と言ってスポーツジムにその奥さんを連れて行って、“This is your trainer”.といってコーチを紹介されます。服のトレーナーは、英語では、 “sweatshirt”です。
もう1つご紹介します。ホテルのフロントで奥さんが、スタッフに“I want a biking”. といいます。わかりましたと言った後、スタッフが連れて行ってくれた場所は、何と“Burger King” でした。再度フロントで尋ねたところ、今度は支配人が海賊バイキングの格好で登場しました。バイキングは、 “buffet”ですね。
上記の通じない英語は、英語だと思い込んで使って通じなかった例ですね。皆さんもこのような経験はお持ちではありませんか。
皆さんからの通じない英語のご経験をお待ちしています。次回も日本人の通じない英語をお届けします。楽しみにしてください。
■粋な英語フレーズ
・いやが応でも、明日ここへ来なければならない。
Like it or not, you must be here.
小学校外国語活動 必修化には壁?
2008-05-08
先日やっと2011年からの必修化が決定した小学校外国語教育。学習指導要領の改定に伴い、3年後の実施に向けて各自治体の取り組みは様々なようです。クラス担任をはじめとする教員の指導力向上や、教員以外の指導員確保に力を入れている地域がある一方で、実際の自治体担当者に話を伺うと、「十分なALT数を確保できない」「指導研修を行う予算と時間がない」など、人件費を理由に3年後の必修化に向けた準備ができない、という声も聞きます。せっかくの教育改革が指導員の人件費が重荷や足かせとなり、公教育の現場で自治体間の取り組みに大きな差がでないか、今から心配なところです。
全国的にも英語活動が盛んな自治体として、既にメディアなどで何度も取り上げられている京都市では、独自教材や教具を作り、シェアするなど、積極的に活動に取り組んでいますが、2007年度は市内全179校がそれぞれ平均22コマ、今年から、小学校5、6年生で各35コマの英語活動を始めています。同じように、英語教育特区の広島市では、今年度からモデル校で70時間に及ぶ英語活動を計画し、来年にはモデル校だけではなく、市内全小学校で実施するといいます。新指導要領で決められた35時間をはるかに越える倍の70時間というのは驚きです。
以前も何度かここ横浜市の取り組みをご紹介しましたが、来年度より全学年で英語の授業を行う予定です。横浜市教育委員会は、市立小学校全学年の授業時間数を文部科学省が示した学習指導要領改訂案(新指導要領案)よりも年間で20時間ずつ増やす方針を決め、上乗せ分については1〜4年生は横浜市教育委員会が2009年度から導入する英語活動に充てられ、5〜6年生は新指導要領案で英語活動が新たに35時間充てられるため、各学校が自主判断で国語や算数など英語以外の教科の授業時間を増やし、学力強化を図る意向です。2009年度から段階的に取り入れ、2011年度までに全校で実施します。具体的な年間の総授業時間数(1コマ45分)は、
▽1年生870時間
▽2年生930時間
▽3年生965時間
▽4〜6年生1000時間
となっています。なお、市独自の英語活動は、1〜4年生では各学年20時間(うち5時間は国際理解教室)、5〜6年生では35時間(うち5時間は国際理解教室)の予定です。
まだまだ必修化に向けて手を付けられない自治体と、積極的に取り組み、明日からでも必修化が出来るような準備をしている自治体が、時期を同じくして必修化に取り組まなければならないのは、あまりにもギャップが大きいように感じます。これからの3年間でどんな変化があるか、今後も小学校英語を取り巻く環境・動向に注目していきたいと思います。
■粋な英語フレーズ
・ああ、私ってなんでいつもついてないんでしょう。
Well, I was born under an unlucky star.




