世界の言語教育 Part1

 2008-02-25
今回は2回にわたり、世界の言語教育についてみていきたいと思います。

■世界の言語
皆さんは、世界で母語話者の人口でもっとも多い言語は何だと思いますか。もちろんお分かりですね。中国語(普通語)です。

世界の言語数体系によると、母語話者の人口数別順位は以下のようになります。

1 中国語(普通語) (8億8500万)
2 スペイン語 (3億3200万)
3 英語 (3億2200万)
4 ヒンディー語 (1億8200万)
5 日本語 (1億2500万)
6 ドイツ語 (9800万)
7 上海語 (7717万)
8 ジャワ語 (7550万)
9 フランス語 (7200万)
10 ベトナム語 (6689万)

意外なことに日本語母語話者の中で人口数別順位が5位になります。
さて、公用語、第二言語(ESL)として、あるいはビジネス上で使用されている数を含めますと、英語がトップに躍り出ます。10億を越えるようです。さらに世界中の学校で外国語教育の筆頭に上がるのが英語ですから、それらの学習者を加えますと、英語を何らかの形で日常使っている人口は更に増えることになります。上位3位は以下の通りです。

1 英語
2 中国語(普通語)
3 スペイン語


■ヨーロッパの英語教育事情
 ヨーロッパの英語圏でない国に住んでいる人々は、母国語はもちろん、英語もきれいに話すことができるのは一体何故でしょう。
 
 彼らが英語をうまく話すには、そもそも彼らの母国語が英語に近いからであるという言語学的な事実があります。ドイツ語、オランダ語、英語はインド・ヨーロッパ語族のゲルマン語派、西ゲルマン語という分類に属し、また北欧三国の言葉は、英語の親戚のようなものなのです。つまり、大阪弁や東北弁を話している人が標準語を話すのと同じくらいのミニマムな努力で済むわけです。だから、彼らは日本人より英語の上達が早くて当然なのです。さらにテレビなども英語のまま流れ、普段から英語に接する機会が多いというのも彼らにとっては英語上達の大きな力となっています。

 では、オランダやドイツ語圏の小学校で実際にどういった授業が行われているのでしょうか?小学校1年生から英語のあるクラスでは、英語の授業もお遊びの一環のようなもので、積み木を使ったり、イラストを書いたり、先生と英語の歌を歌ったり楽しみながら英語を学んでいます。もちろん学校内の授業だけには留まらず、家庭でも進んで英語を話すよう常にコミュニケーションを取り、「英語は楽しい」というポジティブな意見を持つようにします。

 今の日本の状況は、英語は難しいものだという思い込みが強すぎて、何も学ばないうちから英語を毛嫌いしている人も少なくありません。ですから、日本の子供たちに早い時期から「英語は楽しい」「英語はそんなに難しくない」というポジティブな姿勢を身に付けてもらうともっと英語を身近に感じるのではないでしょうか。

 では、日本とヨーロッパでの英語教育で決定的な違いはなんでしょう。
それは、彼らの学校教育が偏差値に根ざした競争とはかけ離れた自由な雰囲気のものとで行われているという点です。彼らの学校ではクラスメイトの前で間違った英語を話すことは恥でもなんでもないですし、授業中に先生の前で文法的におかしな英語を話したからといって、内申書の成績が下がるのを気にする必要もないのです。ですから、生徒の心の中から、競争心を取り除き、間違うことを恐れずに英会話に望める環境が日本の学校でも確立されれば、日本の子供たちも楽しく英語を学ぶことができるようになるでしょう。

次回に続く・・・。
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